Bi'laxsコラム

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ひどい生理痛で眠れない原因は?痛みを和らげる方法も解説

この記事では、ひどい生理痛で眠れないときに考えられる原因や対処法などを解説します。

生理痛がひどくて眠れずに悩んでいる人は少なくありません。

最後まで読んでいただくと、生理中に安眠するための自分に合った対処法を見つけられるでしょう。生理痛がひどく眠れない人は、ぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

● ひどい生理痛で眠れないときに考えられる原因

● ひどい生理痛で眠れないときの対処法

● ひどい生理痛で眠れないときの根本的な解消方法

ひどい生理痛で眠れないときに考えられる原因

ひどい生理痛で眠れないときに考えられる原因は、以下の通りです。

  • 肉体的・精神的ストレス
  • 子宮の発達が未熟
  • 機能性月経困難症
  • 器質性月経困難症

上記4つの原因を詳しく解説するので確認してみましょう。

肉体的・精神的ストレス

ストレスを感じると、自律神経やホルモンのバランスが崩れるため、血行が滞り生理痛が強まるとされています。

特に、長時間の立ち仕事やデスクワークは、同じ姿勢が続くことで血行が悪くなりやすく、より強い生理痛が生じる原因です。

また、自律神経の乱れは体温の調整機能も低下させます。冷房の効いた部屋で過ごしたり薄着の格好でいたりすると、身体が冷えて血行が滞りやすくなるので注意してください。

肉体的・精神的ストレスを感じるような生活環境や睡眠不足は避け、できるだけリラックスして過ごすことが大切です。

子宮の発達が未熟

若い女性や出産経験のない女性は子宮の発達が未熟なため、生理痛がひどくなる場合があります。

子宮が充分に発達していないと子宮口が狭く硬いため、経血をスムーズに排出できません。経血の排出を促そうと子宮が強く収縮すると、下腹部や腰に痛みが生じます。

初潮から数年間はひどい生理痛がよく起こりますが、年齢とともに子宮が成熟すれば自然と解消されるでしょう。

また、出産を経験すると子宮口が広くなるため、生理痛が軽くなる場合があります。

機能性月経困難症

“機能性月経困難症”とは、子宮の強い収縮が原因で起こる月経困難症です。

本来生理中は、子宮内の経血を排出させるために、子宮を収縮させる作用を持つ”プロスタグランジン”が分泌されます。

プロスタグランジンの分泌量が多すぎると、子宮が強く収縮し下腹部痛や腰痛が起きやすくなります。

また、子宮経管の短さも生理痛を強くする原因です。機能性月経困難症は思春期の女性に多く、初潮から2〜3年後に起こる場合が多くあります。

月経困難症に悩むほとんどの女性が当てはまり、身体的な問題がなくても発症する特徴があります。

器質性月経困難症

“器質性月経困難症”は、子宮筋腫や子宮内膜症といった疾患が原因で起こります。

加えて、疾患が合併しているケースは少なくありません。生理中以外に腰痛や下腹部痛などの症状が現れる場合があります。

ひどい生理痛で眠れないときの対処法

生理痛がひどくて夜眠れないときは、適切な対処法を選ぶことで快適な睡眠を目指せます。

ひどい生理痛で眠れないときの対処法は、主に以下の通りです。

  • 体を温める
  • 生理痛が和らぐ体勢をとる
  • 体を動かす
  • ツボを押す
  • 眠るときの姿勢を変える
  • 鎮痛剤を服用する

上記6つの対処法を解説するので、日常生活に取り入れてみましょう。

体を温める

体を温めることで、生理痛の改善が期待できます。

ひどい生理痛の原因に身体の冷えが挙げられます。生理中は女性ホルモンのバランスが変化して身体が冷えやすくなるので、お腹や腰を中心に温めましょう。

手軽に身体の冷え対策ができる方法は以下の通りです。

  • お腹周りにブランケットを巻く
  • お腹や腰にカイロを貼る
  • 上着や肩掛け用のストールを羽織る
  • 厚手の靴下を履いたり、靴下を2枚履きしたりする
  • 温かいハーブティーを飲む

上記5つの方法のほかに、入浴もおすすめです。ゆっくり湯船につかることで、骨盤内の血液の滞りが改善されるでしょう。バスソルトを入れると、塩の温熱効果で体の芯から温まる点も魅力的です。

アロマオイルでお腹や腰をマッサージすると、血の巡りが改善されて生理痛の軽減を目指せるでしょう。

砂糖やカフェインを多く含む飲食物は、血流が悪くなり身体が冷える原因の1つです。生理前は甘いものを過剰に食べたくなる時期ですが、食事内容に配慮しながら摂取しましょう。

生理痛が和らぐ体勢をとる

生理痛がひどいときは生理痛が和らぐ体勢をとりましょう。

生理痛がひどいときには、足やお腹に力を入れてしまい身体が緊張した状態になりがちです。力が入っていると、血行が悪くなって生理痛がさらにひどくなるので、できるだけ身体の力を抜きましょう。

デスクワーク中は乗馬のように足を横に開き、骨盤を立てて座る姿勢がおすすめです。

そのほかにもリラックスして過ごせる楽な体勢があれば、積極的に取り入れてください。

体を動かす

適度な運動は全身の血行を改善して、生理痛の緩和をサポートします。軽いストレッチやヨガなら、身体への負担が少なく生理中でも気軽に試せるのでおすすめです。

また、有酸素運動は血行促進や体温上昇といった作用によって、ストレス発散にも役立ちます。

ただし、生理中の激しい運動は、体調の悪化につながるおそれがあるため注意しましょう。

立っているのもつらい人や貧血を起こしやすい人は、体調の良いタイミングで身体を動かしてください。

ツボを押す

ツボを押すことで、生理痛が和らぐことがあります。

生理痛への効果を期待できるとされているツボは、お腹や膝の裏、足首などにあります。

また、ツボを押すだけでなく、ツボを温める”ツボ温熱療法”も効果的です。自分で刺激しやすいおすすめのツボを紹介するので、取り入れてみましょう。

ツボの名前 位置 効能
気海(きかい) おへそから指1~2本分下あたり 生理不順や不正出血、生理痛、便秘・下痢などの改善
三陰交(さんいんこう) 内側のくるぶしの頂点から指4本上あたり 生理痛や生理不順、更年期障害、下痢・便秘、冷えの改善
合谷(ごうこく) 人差し指と親指の骨が交差する、くぼみの部分 自律神経の乱れ、首や肩のコリ、風邪、精神不安の改善
照海(しょうかい) くるぶしから指1本下あたり 下腹部の冷えや血行不良の改善

ツボを押す際は、手の指で「心地良い」と感じる程度の力加減を意識します。

また、”気海”はカイロやブランケットで、”三陰交”は丈の長い靴下やレッグウォーマーで温めることがおすすめです。

ツボを押す際は、生理予定日1週間前から始めると生理痛の緩和に役立つでしょう。

眠るときの姿勢を変える

普段、仰向けやうつ伏せで寝ている人には、眠るときの姿勢を変えることがおすすめです。横向きで背中を少し丸めて膝を曲げると、お腹の緊張が和らぎ生理痛の軽減に役立ちます。

また、背中側にクッションをあててやや仰向けになると、姿勢を保ちやすくなるでしょう。

そのほかにも、楽な姿勢や入眠しやすい姿勢があれば、積極的に試してみましょう。

鎮痛剤を服用する

鎮痛薬は生理痛を和らげるのにおすすめの手段の1つです。

鎮痛剤は、生理痛の原因物質であるプロスタグランジンの合成を抑えるもので、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)とも呼ばれています。

痛みが強まってから服用しても鎮痛効果を期待しにくいため、痛みを感じ始めたタイミングで服用しましょう。

早めに鎮痛薬を服用しておくことで、安心感が得られるのも嬉しいポイントです。ただし、鎮痛薬は用法・用量を守って適切に服用してください。

1ヶ月のうち10日以上鎮痛薬を服用している人は、生理ではなく婦人科系の疾患が原因で下腹部痛や腰痛が生じていることも考えられます。

一時的に鎮痛薬の服用を中断して、かかりつけの産婦人科医の受診を検討してください。

ひどい生理痛で眠れないときの根本的な解消方法

対処法を試しても生理痛がひどく眠れない場合、以下の根本的な解消方法を検討してみましょう。

  • 生活習慣を改善する
  • ホルモン剤(ピル)を処方してもらう
  • 医療機関を受診する

上記3つの解消方法を解説するので、参考にしてください。

生活習慣を改善する

ひどい生理痛は、生活習慣の改善により軽減することが期待できます。なぜなら、生活習慣の改善によってホルモンバランスが整い、血流が促されるためです。

生活習慣の改善で取り入れたいポイント5つを確認してみましょう。

  • 毎朝同じ時間に起きて日光を浴びる
  • 朝食は抜かずにしっかり食べる
  • 身体を締めつけないような、ゆったりとした服装を選ぶ
  • 充分な睡眠時間を確保する
  • 就寝1時間前からスマホやテレビは避ける

生理前から生理中にかけてはむくみやすくなるため、体型の変化を気にして矯正下着を着用する人は珍しくありません。

しかし、身体を締めつける衣類は血流が悪くなり、生理痛がひどくなる原因になります。

また、就寝中に自律神経のバランスが整うと、心身のストレスは回復します。睡眠時間だけではなく、睡眠の質の向上も意識しましょう。

ホルモン剤(ピル)を処方してもらう

ピルを服用すると、以下のような変化がもたらされます。

  • プロゲステロンが卵巣から分泌される量を抑え、一時的に排卵が止まる
  • 子宮内膜を分厚く保てず、経血量が減少して生理痛が和らぐ

本来、プロゲステロンは妊娠の維持に作用する女性ホルモンであるため、排卵後の子宮内膜を分厚く保ちます。プロゲステロンの分泌量が抑えられると、子宮内膜が薄くなり経血量が減るため、子宮の収縮が妨げられます。

また、月経前困難症(PMS)や生理不順の改善にも役立つので、生理に関する悩みの解消が見込めるといえるでしょう。

医療機関を受診する

ピルが不適応の人や身体に合わなかった人は、かかりつけの産婦人科の受診を検討しましょう。ピルは血栓症のリスクがあり、40歳以上の女性や喫煙者には適しません。

中でも、以下の症状が出ている場合、産婦人科での治療が必要となるので注意しましょう。

  • 以前よりも経血量が増え、夜用のナプキンを頻回に交換している
  • 生理が終わったのに下腹部痛や腰痛が続いている
  • 生理が終わるごとに症状が重くなっていく
  • 生理痛が重くて学校や会社を休まなくてはならない

子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科系疾患で生理痛がひどくなっている場合、適切な治療を受けることで生理痛の緩和を目指せます。

放置すると不妊の原因となるおそれがあるので注意してください。

ただし、治療法によっては副作用が生じるリスクがあるため、医師と相談した上で納得のいく治療法を選びましょう。

生理痛で眠れないときは痛みを和らげる工夫をしよう

生理痛がひどくなる原因は、心身のストレスや月経困難症などさまざまです。眠れないほど生理痛がひどい場合、身体を温めたり適度な運動を取り入れたりして、血流を促しましょう。

また、自律神経の乱れを整えるには規則正しい生活習慣も欠かせません。なかなか生理痛が軽減されず困っている人は、必要に応じて産婦人科の受診を検討しましょう。