Bi'laxsコラム

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妊娠中のストレスが胎児にもたらす影響とは?ストレスの原因や解消方法も

妊娠中に抱えるストレスは、上手く解消しなければ胎児に影響を与えてしまう場合があります。

しかし、妊娠中という普段とは異なる状況であるため、ストレスの解消法がわからず、さらに不安になってしまうことは珍しくありません。

この記事では、妊娠中のストレスに悩む人に向けて、ストレスが胎児に与える影響やストレスの原因、解消方法を解説します。ぜひこの記事を、快適な妊娠生活の実現に役立ててください。

【この記事でわかること】

● 妊娠中のストレスが胎児にもたらす影響

● 妊娠中にストレスを感じてしまう原因

● 妊娠中のストレスを解消する方法5選

● 妊娠中のストレスに関するよくある質問

妊娠中のストレスが胎児にもたらす影響

妊娠中の女性はストレスを感じやすいため、ストレスが胎児に与える影響を心配する人は少なくありません。妊娠中のストレスが胎児にもたらす影響は、主に以下の3つです。

  • 早産・流産のリスクが高くなる
  • 低体重になるリスクが高くなる
  • 将来的にうつ・ADHD(注意欠如・多動症)を発症するおそれがある

それぞれ確認しましょう。

早産・流産のリスクが高くなる

妊娠中に多くのストレスを抱えている場合、早産・流産のリスクが高まります。

リラックスした状態で過ごしているとき、子宮はやわらかい状態にあります。通常は、出産に近づくにつれお腹が張りやすくなり、妊娠後期では1日5〜6回ほどお腹の張りを感じるでしょう。

しかし、妊娠中にストレスなどの刺激を受けると、子宮が収縮し石のように硬くなります。

子宮収縮によって、以下の症状が下腹部に生じます。

  • 下腹部がきゅっと引っ張られる
  • 下腹部が硬くなる
  • 下腹部の緊張に伴って痛みを感じる

子宮収縮が頻繁に起こり収縮の程度が強い場合、早産や流産のリスクが高まります。妊婦健診で”切迫流産”や”切迫早産”と診断されたときは、医師の指示に従い安静に過ごしましょう。

※参考:子宮収縮ってどんなときに起こる?悪い病気?対処法や注意点などを知ろう|ミネルバクリニック

低体重になるリスクが高くなる

妊娠中にストレスを抱えていると、胎児が生まれてくるとき低体重であるリスクが高まります。

母体がストレスを感じると、子宮収縮が何度も起こって胎盤への血流が悪化します。

胎盤への血流悪化は、胎児の発育に必要な栄養が十分に届かないため発育不全の原因です。この状態が続くと、胎児が生まれてくる際の低体重リスクが高まります。

また、ストレスを感じると分泌されるさまざまなホルモンは、胎児の発育に影響します。

ストレスによって、分泌量が増えるホルモンと発育への影響は以下の通りです。

ホルモン名 ホルモンの作用 胎児への影響
アドレナリン 心臓や手足、脳などに集中的に血液を送る 子宮に届く血液量が減り、胎児が必要な栄養や水分を受け取れない
コルチゾール 体内のエネルギー産生をサポートする 妊娠初期の胎児の胎動や心拍を減らし、精神系の発達に影響する

妊娠中期以降、コルチゾールは胎盤でブロックされて胎児には届かないといわれています。

ホルモンの分泌以外に子宮収縮も胎児の発育不全を招くおそれがあるので、妊娠中期以降も注意してください。

将来的にうつ・ADHD(注意欠如・多動症)を発症するおそれがある

妊娠中にストレスが多い状態が続いていると、将来的にうつ・ADHD(注意欠如・多動症)を発症するおそれがあります。

母体のストレスで分泌量が増加するコルチゾールは、胎児の神経系の発達に影響を与えるとされています。生まれてきた子供に生じるリスクは、主に以下の通りです。

  • イライラしやすく落ち着きがない
  • 将来的にうつやADHDを発症しやすい

うつやADHDを発症する確率は明らかにされていないものの、発症リスクを低下させるためにも、できるだけストレスを軽減した生活が望ましいといえます。

妊娠中にストレスを感じてしまう原因

妊娠中の女性は心身のコンディションが乱れやすく、ストレスを感じやすくなります。

妊娠中にストレスを感じてしまう主な原因は、以下の4点です。

  • 妊娠による自立神経の乱れ
  • 体調や体型の変化
  • 生活環境の変化
  • 出産や育児に対する不安

ストレスを感じている妊娠中の女性は、当てはまるものがないかチェックしましょう。

妊娠による自立神経の乱れ

妊娠中は”プロゲステロン”や “エストロゲン”などの女性ホルモンの分泌量が増えます。ホルモンバランスの変化に伴い自律神経が乱れやすくなり、さまざまな不調を自覚するでしょう。

自律神経の乱れで感じやすい症状として、腰痛や肌荒れ、気分の浮き沈みなどが挙げられます。

また、つわりで食欲が湧かず、食事を摂れない場合があります。妊娠中に生じる不調は、出産後に改善されるケースがほとんどです。

体調や体型の変化

妊娠中は、妊娠初期のつわり症状からはじまり、身体のむくみや肌荒れ、腰痛などのマイナートラブルにも悩まされるでしょう。

身体の不調を感じることが多く、「妊娠してから思うように仕事や趣味の時間に取り組めない」という人は少なくありません。

また、妊娠中は体重の増加やお腹・胸が大きくなるなどの体型変化が生じます。特に、妊娠後期は身体を動かしにくいため、日常生活に支障をきたす場合があるでしょう。

やらなければならないことを十分にこなせないため、ストレスを感じてしまいます。

また、妊娠に伴う体重増加や体型の崩れを過度に気にして、食事量を抑えてしまう人もいます。

少ない食事量は、胎児の低体重や流産・早産、母体の貧血といったさまざまな健康トラブルの原因の1つであるため、なるべく避けたほうがよいでしょう。

妊娠に伴う体型の変化を受け入れることも、ストレス軽減には欠かせません。

生活環境の変化

妊娠すると、母体や胎児の健康のために生活環境が大きく変わります。妊娠前から楽しんでいた趣味を続けるのが困難となり、少しの動作すら制限されてしまいます。

体調の変化で仕事や家事を順調にこなせず、勤務時間や勤務形態、業務内容を調整する必要がある場合も珍しくありません。

出産や育児に対する不安

初めて妊娠した女性は、出産や育児への不安を特に大きく感じてしまいがちです。

「出産の痛みに耐えられるだろうか」「母親としてきちんと育児をこなしていけるのか」といった、心配・不安が生じます。

また、出産や育児に関する常識は、時代と共に移り変わっていくものです。例えば、昔は「乳児に与えると良い」とされていたハチミツも、現在では乳児ボツリヌス症予防のために、1歳未満の乳児に与えるべきではないとされています。

親世代とは出産・育児に関する知識・価値観が異なるので、近しい年配の人と考えが合わず、より不安が募ることも考えられます。

また、雑誌やインターネット、周囲の人からの話を自身の妊娠経過と比べてしまい、さらに心配になることがあるでしょう。

しかし、出産や育児への不安は多くの女性が感じている感情です。妊娠に伴って現れるマイナートラブルも、人によってそれぞれ異なります。

抱えている悩みを周囲の女性に相談したりパートナーに打ち明けたりして、1人で抱えこまないようにするのがおすすめです。

妊娠中のストレスを解消する方法5選

妊娠中の女性は生活や趣味に制限が生じるので、思った通りにストレスを解消できない場合が少なくありません。妊娠中でも、問題なく取り組める解消方法を選ぶことが大切です。

  • 散歩程度の軽い運動を取り入れる
  • 近場の外出で気分転換する
  • 体を温める
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • ストレスが解消されない場合は担当の医師に相談する

ここでは、上記5つのストレス解消方法を解説するので、自分に合った方法を日常生活の中に取り入れてみましょう。

散歩程度の軽い運動を取り入れる

日光にあたると、”セロトニン”という神経伝達物質の分泌が盛んになり気持ちが安定しやすくなります。

体調が安定していて医師に安静を指示されていない場合、屋外での軽い運動や散歩に取り組んでみることがおすすめです。

特に、朝に身体を動かすと血流が促され、1日をスッキリとした気分で過ごせます。

妊娠中に屋外での運動を不安に感じるようであれば、室内でストレッチやマタニティヨガなどを行うことがストレス発散に役立つでしょう。

ただし、体調がすぐれないときに無理に運動をすると、切迫流産・早産のリスクが高まるので注意が必要です。

近場の外出で気分転換する

自宅は居心地の良い空間ではありますが、長時間同じ空間にいると気詰まりを感じがちです。

ネガティブな気持ちになりやすいので、体調が良い日は近場に外出して気分転換しましょう。

自然の多い場所なら、日常のストレスから離れてリラックスできます。

しかし、妊娠中は突然体調を崩してしまう場合があるので、外出の際は健康保険証や母子手帳、スマートフォンを忘れずに持参してください。

体を温める

ストレスを感じると、自律神経のバランスが乱れて身体が冷えやすくなります。特に、身体の冷えは不安感や焦燥感、イライラなどを感じやすくなる原因の1つです。

入浴時は湯船にゆったりと浸かるほか、室内の温度が下がりすぎないように調整しましょう。

冷房による冷えが気になる場合は、上着やレッグウォーマー、ストールなどがおすすめです。

十分な睡眠時間を確保する

質の高い十分な睡眠は、心身の疲労回復をサポートします。脳の休息は自律神経を整える作用が期待できます。

ただし、妊娠中はつわりや胎動、大きくなったお腹が気になるなどの理由から、まとまった睡眠をとれない女性が少なくありません。夜間にまとまった睡眠をとれず疲労がとれない人は、日中に横になり身体を休めることも有効です。

安眠のためにアロマを活用したい場合、妊娠中の女性に禁忌とされているレモングラスやジャスミンなどは避けてください。

グレープフルーツやオレンジなど柑橘系の香りは、さっぱりとしていて気持ちを落ち着ける作用が期待できます。

入浴剤の代わりに精油を垂らしたり就寝前にアロママッサージをしたりするなどの方法を取り入れてみることがおすすめです。

※参考:【助産師監修】妊娠中もアロマはいいの?アロマの効果や使用法|母乳育児専門のお悩み解決メディア AMOMAチャンネル

ストレスが解消されない場合は担当の医師に相談する

セルフケアではなかなかストレスが解消されない場合、担当の医師に相談してみましょう。

相談することで、気持ちが前向きになったり医療的立場からアドバイスを受けられたりします。

必要に応じて、医師の指示の下で適切な治療を受けられます。

妊娠中のストレスに関するよくある質問

ここでは、妊娠中のストレスに関するよくある質問を紹介します。

  • 妊娠中に旦那に対してイライラしてしまったらどうする?
  • 妊娠中のストレスで喧嘩や大泣きしても大丈夫?
  • 妊娠中のストレスでお腹が張るって本当?

順番に回答していきます。

妊娠中に旦那に対してイライラしてしまったらどうする?

妊娠中に旦那に対してイライラしてしまったら、気持ちが落ち着くまで少し時間を置き、冷静な状態で話し合いの場を設けてください。

妊娠中は、ホルモンバランスの変化などにより、小さなことでもイライラしやすくなります。

「パートナーが妊娠中の辛さを理解してくれない」や「パートナーから十分な協力が得られない」など、さまざまな理由からストレスを感じてしまう人は少なくありません。

また、妊娠をきっかけに、生活習慣の変化や仕事・趣味などの制限が生じる女性に対して、男性のライフスタイルは大きく変わりません。妊娠前には気にならなかった、パートナーの飲み会や趣味のために外出する様子に、ついイライラがこみ上げてしまうことがあるでしょう。

イライラしているときにパートナーに接すると、感情的になり口論に発展しやすいといえます。

気持ちが落ち着くまで少し時間を置き、冷静な状態で話し合いの場を設けることをおすすめします。

また、周囲の人に話を聞いてもらうだけでも気持ちがスッキリします。友人とお茶やランチを楽しみながら、悩みや愚痴を聞いてもらうこともおすすめです。

妊娠中は、パートナーに対してイライラを感じてしまいがちですが、自分自身や胎児を労わりながらパートナーを思いやる気持ちも忘れないようにしましょう。

妊娠中のストレスで喧嘩や大泣きしても大丈夫?

妊娠中のストレスによって、喧嘩や大泣きをするのは最低限に留めておきましょう。妊娠中に喧嘩や大泣きをすることは、母体に負担がかかるほか、胎児にも悪影響が生じる場合があります。

我慢できなくなるほどの怒りや悲しみを感じる前に、以下のことを心がけましょう。

  • 「言わなくても伝わる」と考えず些細なことでも言葉にして伝える
  • 生活習慣や価値観の違いを受け入れる
  • 日頃から感謝の言葉を伝える

もし喧嘩になってしまっても、パートナーを否定するような言葉は避け、自分の気持ちをわかりやすく率直に伝えることが大切です。

妊娠中のストレスでお腹が張るって本当?

妊娠中にストレスを感じると、子宮が収縮しお腹が張りやすくなるのは事実です。神経質な人や不安・悩みを抱えている人は、お腹の張りを感じやすい場合があります。

ただし、お腹の張りの度合いや頻度には個人差があります。

妊娠中のストレスは自分に合った方法で軽減しよう

妊娠中は、自律神経の乱れや体調・体型の変化などでストレスを感じやすくなります。

感情のコントロールも難しくなり、パートナーに対してイライラしてしまい、喧嘩に発展するケースが少なくありません。

しかし、ストレスは子宮収縮を起こし、胎児の発育不全や流産・早産などのリスクを高める原因の1つです。

体調の良いときに適度な運動や外出を楽しんだり十分な睡眠時間を確保したりするなど、自分に合った方法でストレスの軽減を目指しましょう。

セルフケアでなかなかストレスが解消されなければ、かかりつけ医への相談を検討することをおすすめします。